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離婚時の財産分与は夫婦で折半するのが原則。ただし、配偶者の不倫が原因の場合、不倫をされた側は、精神的苦痛を考慮した上乗せ分として、「慰謝料的財産分与」を請求できる可能性があります。夫婦の公平性を保つための常識的な手段です。
夫の不倫で離婚…、まず何から始めるべきか
心の整理と子どもへの配慮
夫の不倫は精神的に大きな負担になります。裏切られた怒りや悲しみ、不安は当然の感情です。その一方で、これからの生活を前向きに立て直すためには、まず冷静さを取り戻すことが大切です。
特にお子さまがいる場合には、その存在を最優先に考えなければなりません。「子どもにとって何が一番良いか」を判断軸にして選択肢を検討していきましょう。
離婚を決意したら「財産」と「ローン」の把握を
感情の整理がある程度できたら、次は現実的な問題に向き合う段階です。特に重要なテーマが「不動産と住宅ローン」。まずは、夫婦で購入したマイホームの名義やローンの契約者、残債の有無を明確にしてください。
なお、離婚に伴う財産分与は結婚期間中に形成した共有財産が対象となるため、不倫の有無にかかわらず、不動産もその一部と見なされます(民法第762条)。
不動産あんしん相談室
神田 加奈氏
不動産も慰謝料も“丸ごと”相談できる安心体制
離婚時の慰謝料請求は、精神的ダメージを受けた側にとって大きな関心ごとです。しかし、慰謝料の金額や相場、請求方法には法律的な判断が必要なため、弁護士への相談が不可欠といえます。
不動産あんしん相談室では、離婚案件に詳しい弁護士と連携しているため、財産分与や不動産の名義変更、売却手続きなどを一括でサポートが可能。離婚協議書の作成や重要事項説明書の準備など、法律と不動産の両面からしっかりと支援します。
住宅ローンが残るオーバーローン物件でも、任意売却やリースバックの提案を通じて「住み続けたい」という希望にも対応できます。複雑な手続きも、専門家の手を借りれば安心です。
まずはLINEから、お気軽にご相談ください。
離婚時の自宅と住宅ローンの処分方法
名義は誰?夫婦共有名義と単独名義の違い
不動産の名義と住宅ローンの契約名義が同じとは限りません。たとえば以下のようなケースも多く見られます。
- 不動産は夫婦共有名義 ローンは夫単独名義
- 不動産は夫単独名義 ローンも夫単独名義
- 不動産は妻単独名義 ローンは夫婦連帯債務
いずれのケースであっても、名義の状況によって財産分与やローン返済の責任が変わってくるので、書類での確認が不可欠です。
主な対応策は「売却・住み続ける・名義変更」の3パターン
離婚に伴う不動産の取り扱いには、大きく分けて次の3パターンがあります。
- 不動産を売却してローンを完済し、残金を夫婦で分配する。
- 家には妻が住み続け、ローンは夫が支払いを継続する。
- 名義変更して妻がローンを引き継ぐ(銀行の承認が必要)。
どの方法にもメリット・デメリットがあり、ローン残高や今後の収入見込みなどを踏まえた総合的な判断が求められます。
ローン残債があるときの注意点
住宅ローンの残債が不動産の売却額を上回る「オーバーローン」の場合、売却してもローンの一部は残ります。残ったローンを自腹で一括返済できれば問題ありませんが、それが難しい場合には、任意売却やリースバック等の特殊な手法が選択肢となります。
ただし、これらの手法を実行するプロセスで個人の信用情報に影響が及ぶ懸念もあることから、専門家に相談しつつ慎重に検討を行うようおすすめします。
不倫が原因なら慰謝料請求も可能
慰謝料の相場と請求のポイント
不倫による慰謝料の相場は、100万~300万円が一般的(ただし事情により変動あり)。証拠が不十分では請求が認められない可能性もあるため、LINEのやりとりや写真、ラブホテルの利用履歴など、法的に有効な証拠を可能な限り収集しましょう。
不動産ローンとの相殺はできる?
原則として、慰謝料と不動産ローンの債務は別問題として処理されます。
ただし、夫が妻に支払うべき慰謝料と、不動産の持ち分を清算する額が拮抗する場合、簡便な調整手段として相殺されることがあります。
浮気相手への慰謝料請求も視野に
妻は、配偶者だけでなく浮気相手にも慰謝料を請求することができます(不貞行為に関与した第三者への損害賠償)。ただし、夫が既婚者であることを浮気相手が知らなかった場合などは、妻からの慰謝料が認められないこともあります。
夫を追い出す
離婚後は法的に他人となるため、夫婦の同居義務はなくなります。家の名義が自分にあり、財産分与も済んでいれば、元夫に退去を求めることも可能です。
ただし、話し合いで解決しない場合には、内容証明郵便の送付や「離婚後紛争調整調停」、最終的には「建物明け渡し請求訴訟」といった法的手段も視野に入れなければなりません。
無理に追い出そうとすると逆に不利になるケースもあるため、感情的にならず、状況に応じて弁護士など専門家に相談することが大切です。
感情に流されず賢く行動するために
たとえ家を失っても、あなたの第二の人生はこれから始まる
「自分には何の非もないのに、夫の身勝手で家を手放すなんて悔しい!」という気持ちが湧き起こることは当然ですが、住まいはあくまで生活の「一手段」に過ぎません。今までの家への執着が強すぎると、長期的な判断を誤る可能性もあるので注意しましょう。
たとえ今までの家とは違っても、住むところはたくさんあります。まずは、これからの生活を安定させることを第一に考えましょう。お子さまがいる場合には、決して自分の感情的行動へお子さまを巻き込まず、お子さまの将来を第一にした選択を冷静に検討することが大切です。
専門家のサポートを活用しよう
離婚・不動産・住宅ローンの問題は複雑です。自分ひとりで抱え込まず、専門家に相談してみてください。信頼できるサポートがあれば不安は大きく減り、幸せな未来へ向けた適切な道が見えてきます。
明るい未来を切り開いていくために
夫の不倫という辛い経験を乗り越え、離婚に向けて一歩を踏み出すとき、「家」と「お金」の問題は避けて通れません。湧きあがる感情をグッと抑え、専門家の力を借りながら、冷静かつ前向きに判断していくことが重要です。
この不条理で困難な状況を冷静に乗り越えられる方でしたら、きっと明るい人生をきり開いていくことができるでしょう。
