このサイトは 「一般社団法人不動産あんしん相談室」をスポンサーとして、Zenken株式会社が運営しています。
離婚に伴う名義変更には、「不動産などの財産分与による名義変更」「離婚届を出して氏名を戻したりする名義変更」があります。ここでは、それぞれの名義変更にかかる費用をまとめていますので、参考にしてください。
離婚に伴う不動産の名義変更費用の総額と内訳
費用の全体像:登記実費 + 司法書士報酬 + 書類代
名義変更を行う際には、「登録免許税(税金)」「司法書士への依頼料」「役所で取得する書類代」の3つの費用が必要となります。それぞれの費用目安は下記の通りです。
- 登録免許税:固定資産税評価額の2%
- 司法書士への依頼料:2~15万(※1)
- 役所で取得する書類代:1530~2050円(※2)
参照元:
※1司法書士の報酬と報酬アンケートについて(平成30年1月)」|日本司法書士連合会(https://www.shiho-shoshi.or.jp//cms/wp-content/uploads/2014/02/7b6902377d481ddc7fe33ced428ce7cd.pdf)
※2登記手数料について│法務省(https://www.moj.go.jp/MINJI/TESURYO/)
【計算例】評価額2,000万円のマンションなら総額いくらかかる?
例えば、評価額が2,000万円のマンションにおいて名義変更を行った場合には下記のような計算になります。
「登録免許税40万円 + 報酬5万円 + 実費1530円 = 約45万円前後」
実際には司法書士への依頼料などでも総額が変わってくるため、上記の数字は目安ではありますが、名義変更を行う際には参考としてみてください。
名義変更の費用は「夫と妻」どちらが負担するのが一般的?
上記の通り、名義変更を行う際には費用が発生しますが、ここで問題となる可能性があるのが「どちらがこの費用を負担するのか」という点です。
一般的には「不動産をもらう側」が負担することが多いといえますが、この部分は2人での話し合いによって決めることができます。例えば「折半にする」「もらう側が全て負担する代わりに他の財産分与を調整する」といった形にするなど、柔軟に取り決めを行えます。
【内訳1】登録免許税の計算方法|財産分与なら税率は2%
名義変更にかかる費用の多くを占めるのが、「税金」です。ここでは、税金に関して解説を行います。
贈与や売買よりも「財産分与」での名義変更が安い理由
財産分与による不動産の名義変更を行う場合には、登録免許税はかかるものの、税制優遇として原則、贈与税や不動産取得税は課税されません(ただし、財産額が過大と判断された場合には課税対象となることがあるため、注意が必要です)。
固定資産評価証明書の確認方法と税額の算出式
登録免許税を計算する場合、計算の基準は「売買価格」ではなく「固定資産税評価額」を用いて計算します。この金額は、毎年届く納税通知書に記載されています。
財産分与による不動産の名義変更にかかる登録免許税は、固定資産税評価額の2%と定められていますので、自分で登録免許税の金額を計算する場合には、「固定資産税評価×2%」という計算式を使用します。
【内訳2】司法書士に依頼した場合の報酬相場
名義変更を司法書士に依頼するケースもあります。この場合の報酬相場について解説します。
2万〜10万円が目安|どこまでサポートしてもらえる?
司法書士に家の名義変更を依頼した場合の報酬は、「2万〜10万円」が相場であるといえます。「財産分与」に関する登記のアンケート結果はありませんが、贈与・相続・売買等で上記の通りおおよその相場が出ています。
この費用には、さまざまなサポートが含まれています。単なる書類作成だけではなく、「元配偶者との連絡や調整」「不備のない迅速な登記」といった対応が含まれるのが大きなメリットです。
参照元:司法書士の報酬と報酬アンケートについて(平成30年1月)」|日本司法書士連合会(https://www.shiho-shoshi.or.jp//cms/wp-content/uploads/2014/02/7b6902377d481ddc7fe33ced428ce7cd.pdf)
自分で手続き(本人申請)をすれば司法書士代は0円になる?
自分自身で手続きを行った場合には費用を浮かせられる反面、書類の不備により法務局に何度も足をはこぶ必要が出てくるため、手間と時間がかかるケースが考えられます。また、住宅ローンの契約違反など万が一のミスが起きる可能性がある、という点も考慮した上で、司法書士に依頼するか本人申請を行うかを選択すると良いでしょう。
名義変更後に発生する可能性のある「税金」の落とし穴
家の名義変更を行う場合には、発生する可能性がある税務リスクについてもあらかじめ認識した上で対応していくことが大切です。
贈与税をゼロにするための「財産分与」の正しい申告
贈与税については、財産分与として認められれば原則非課税となります。ただし、財産分与の額が相場を著しく超えるケースなど、分与額が多すぎる場合には、贈与がくが課税される可能性があります。
原則非課税!不動産取得税がかからないための条件
不動産取得税についても、離婚による財産分与であれば原則非課税になるため、名義変更にかかる費用を抑えることができます。この点からも、離婚した後に名義変更の手続きを行うことが大切であるといえます。
譲渡所得税に注意|値上がりしている不動産を譲る側のリスク
また、譲渡所得税にも注意する必要があります。購入した時よりも家の価値が上がっている場合には、家を渡す側(譲渡人)に所得税がかかる可能性があります。この部分は見落としがちな部分であることから、注意してください。
参照元:離婚と税 財産分与、自宅の値上がりで思わぬ課税も│日経新聞(https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD28AKG0Y5A021C2000000/)
住宅ローンが残っている場合の「隠れた追加費用」
名義変更を行いたいタイミングで住宅ローンが残っている、というケースでは、「隠れた追加費用」が発生する場合があります。ここでは、どのようなケースで追加費用が発生する可能性があるのかを解説します。
抵当権抹消登記にかかる実費と司法書士代
名義変更を行う前に、残っているローンを完済するケースも考えられますが、ローンを完済した際には抵当権抹消登記と呼ばれる手続きが必要になります。この時、不動産1個につき1,000円の費用がかかります。この費用を見落とすと手続きが止まってしまうリスクがあります。また、登記を行う際に司法書士に手続きを依頼した場合には、司法書士に支払う報酬も必要です。
住宅ローンの借り換え手数料や保証料の見積もり
ローンの名義を一本化するためにローンの借り換えを行うといったケースでは、その際に事務手数料や保証料を支払います。この場合の費用は数十万円〜、となっていますので、見落としがないように注意してください。
【実践】名義変更費用を最小限に抑える方法
自宅の名義変更を行うにあたり、費用をできるだけ抑える方法について解説していきます。実際に手続きを行う際にはぜひ参考にしてください。
離婚届を出すタイミングで「財産分与」として合意する
まず、離婚届を出すタイミングで「財産分与」として名義変更を行うという点について合意する、という点は重要なポイントといえます。これは、離婚が成立してからでないと「財産分与」という登記原因が使えないためです。もし離婚前に名義変更をする場合には贈与とみなされることから、タイミングには注意が必要です。
公正証書を作成し、費用負担の割合を明記する
忘れずに公正証書を作成することも、重要なポイントです。公正証書は非常に強い証拠力と強制執行力を持っているものであり、契約内容の確実な履行などに用いられます。
離婚時には公正証書を作成し、家の名義変更をすることや費用負担の割合を明記しておくことによって、相手が費用負担を拒否して手続きが進められない状況に陥るのを防げます。
複雑なケース(ローンあり)は早めに専門家へ相談する
ローンがある場合など複雑なケースは、早めに専門家に相談することもポイントのひとつといえます。費用を抑えようとして自分で対応し、失敗してしまった場合には、余計にコストがかかる可能性もあります。この点を考えると、初めからプロに相談して対応をお願いすることが結果的に「安上がり」になるケースも考えられます。
不動産あんしん相談室
神田 加奈氏
名義変更に伴うトラブルを解決してきた実績
離婚に伴って名義変更を行おうとする場合には、「相手が同意をしてくれない」「ローンがありスムーズに進めることができない」といったように意外と多くのトラブルが発生する可能性があります。不動産あんしん相談室では、このようなトラブルを数多く解決してきた実績がある点が強みです。トラブル中の相談も、トラブルの予防をするための相談でも、最初の相談は30分まで無料で対応していますので、ぜひ相談をしてみてください。
離婚による氏名の名義変更の費用相場
ここでは離婚に伴って苗字を旧姓に戻したり、子どもがいる場合の手続きについて紹介します。また、この場合の名義変更に伴う費用を紹介します。
離婚と同時に旧姓に戻す
離婚と同時に旧姓に戻す場合には、離婚届の提出によって婚姻前の苗字に戻ります。そのため、離婚届を出すのみであれば費用はかかりません。
また離婚時の取り決めを記載した離婚協議書を作成する場合、自分で作成するのであれば費用はかかりませんが、公正証書にするには公正役場の作成手数料、弁護士や行政書士に依頼した場合には報酬が発生します。
子供の苗字は「子の氏の変更許可申立て」
子どもの苗字は親の離婚に影響されません。そのため、両親が離婚したからといって自動的に親権者と同じ苗字に変わるわけではなく、変更するには子どもの住所地の家庭裁判所で「子の氏の変更許可申立て」を行う必要があります。
申立てを行うには、収入印紙(800円)と裁判所宛の郵便切手、戸籍謄本などの書類を取得するための費用が発生します。
