離婚後に住宅ローン控除を受けられるのか
ケース別に解説

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こちらの記事では、離婚後の住宅ローン控除の取り扱いについてまとめました。例えば、「離婚後、住宅ローンの非名義人である妻がその家に住み続ける場合に住宅ローン控除は受けられるのか」などさまざまなパターンを取り上げてご説明をしています。

離婚後には住宅ローン控除が受けられるのかが気になっている方は、ぜひこちらのページの内容を参考にしてみてください。

離婚した後に非名義人である妻が住む場合の住宅ローン控除は?

離婚する際に行う財産分与の話し合いの末、住宅ローンの非名義人である妻がその家に住み続けるケースがあります。この場合、簡単にいうとローンの名義人が住んでいないために、住宅ローンの控除は受けられません。

そこでここでは、住宅ローン控除を受けるための要件や、非名義人である妻が住み続ける場合にはどのようにして住宅ローン控除を受けたら良いのかなどについてまとめていますので、参考にしてみてください。

住宅ローン控除を受けるための条件とは

住宅ローン控除を受けるためには、下記のような要件を満たす必要があります。

  • 住宅ローンの返済期間が10年以上であること
  • 新築または取得の日から6ヶ月以内に居住し、控除を受ける年末に住んでいること
  • 床面積が50㎡(一部40㎡以上)あること、また床面積の50%以上が居住用であること
  • 合計所得金額が3,000万円以下であること(3,000万円を超える年は住宅ローン控除が利用不可)
  • 居住した年とその前2年、その後3年(合計6年間)に、居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例などの適用を受けていないこと
  • 耐震性能を有していること(中古住宅の場合)
  • 建築された日から20年以下(マンションは25年以下)であること(中古住宅の場合)
  • 築年数が20年以上(マンションは25年以上)で耐震基準に満たない場合には、取得の日までに耐震基準に適合することが証明されていること(中古住宅の場合)
  • 取得時に生計を一にしており、取得後も引き続き生計を一にする親族や特別な関係のある者からなどの取得ではないこと(中古住宅の場合)
  • 贈与によって取得したものでないこと(中古住宅)

このように、住宅ローン控除を受けるにはさまざまな要件を満たすことが必要となってきます。また、新築だけではなく、中古の住宅を取得した場合でも要件を満たすことで住宅ローン控除を受けられます。実際に住宅ローン控除を受けたいと考える場合、控除の要件に関する詳細は国税庁のホームページにてご確認ください。

ローンの名義人である夫が住んでいないため住宅ローン控除の対象から外れる

上記の要件にある通り、「新築または取得のお日から6ヶ月以内に居住し、控除を受ける年末に住んでいること」という条件を満たす必要があるため、住宅ローンの名義人がその家に住んでいなければ住宅ローン控除を受けられない、ということになります。

この点から、名義人である夫が家を出た場合には住宅ローン控除の対象から外れてしまい、住宅ローン控除は受けられません。

非名義人である妻が家に住む場合、住宅ローン控除を受ける方法は?

例えば、妻が子どもを引き取って教育環境を変えたくないなどの理由から、離婚後も住宅ローンの非名義人である妻がその家に住み続けるケースは多く見られます。しかし、前述の通りこのままでは住宅ローン控除を受けられません。控除を受けるには、「住宅ローンの名義を夫から妻に変える」または「妻が住宅ローンを借り換える」という2つの方法があります。

住宅ローンの名義を夫から妻に変える方法

住宅ローン控除を受けるには、住宅ローンの名義人がその家に住んでいる必要がありますので、「ローンの名義を夫から妻に変更する」のがひとつの選択肢です。このことにより、住宅ローン控除を受けられるようになります。

ただし、一般的に住宅ローンの名義変更は難しいとされています。そもそも住宅ローンとは、名義人となる人の返済能力や勤務年数などさまざまな面について審査した上で融資をするかどうかを判断するものなので、融資後に名義人の変更について許可をもらうことは非常に難しくなります。

もし新しい名義人となる妻が、これまで名義人だった夫と同等の返済能力を持つと判断された場合には、名義変更の許可を得られるケースもあるようですが、年収や雇用形態によっては名義変更ができないケースがある点は念頭に置いておくことが必要です。

妻が住宅ローンを借り換える方法

名義人の変更ができなかった場合には、「妻が住宅ローンを借り換える」という選択肢があります。このケースでは異なる銀行で住宅ローンを借り換えることになりますが、やはりここでも住宅ローンの審査を通過する必要がありますので、年収などの条件によっては難しいこともあります。

もし借り換えができる場合の注意点ですが、住宅ローン控除の要件に「返済期間が10年以上」という項目があることから、返済期間が10年以下にならないように注意する必要があります。

離婚後、ローンの名義人である夫が住み続ける場合の住宅ローン控除は?

離婚した後にローンの名義人である夫がそのまま住み続けるケースでは、住宅ローン控除を受けることができます(もちろん上記の要件を満たす必要があります)。

名義人が住んでいることから住宅ローン控除が受けられる

住宅ローンの名義人である夫がその家に住むケースでは、住宅ローン控除の要件である「適用を受ける年の年末に住んでいること」という要件を満たしていますので、住宅ローン控除を受けられます。ただし、その年の合計所得などの要件を満たす必要がある点には注意が必要です。

このように、離婚後も住宅ローン控除を受けたいと考えている場合には、ローンの名義人がその家に住み続ける、ということがスムーズに話が進む選択肢といえるでしょう。もし名義人以外がその家に住む場合には、住宅ローン控除の問題だけではなく、ローンの名義人が住宅ローンを滞納してしまうことによる強制退去などのリスクが発生する可能性も考えられます。

共有持分を追加取得した場合でも住宅ローン控除が受けられる

離婚をする際に共有持分を追加取得したケースについてですが、新しく取得した持分についても住宅ローン控除を受けることが可能です。ただし住宅ローン控除を受ける場合には確定申告を再度行って申請する必要があるため、忘れずに行いましょう。

共有名義の場合、離婚に伴い片方が家を出た場合は?

住宅ローンを借り入れる際、共有名義にしているケースも近年では多くなっています。このように共有名義で住宅ローンの借り入れを行っている場合に離婚し、片方が家を出た場合の住宅ローン控除の取り扱いについて紹介します。

引き続き家に住む名義人は住宅ローン控除を受けられる

共有名義で住宅ローンの借り入れをしており、離婚をして片方が家を出た場合、その家に住み続ける方は住宅ローン控除を受けられます。この状態は、「適用を受ける年の年末に住んでいること」という住宅ローン控除の要件を満たすことになります。

住宅を購入するときに共有名義で住宅ローンの借り入れをした場合には、夫婦のどちらも住宅ローン控除を受けられる点が大きなメリットです。そのため、離婚後も住み続ける場合には問題なく控除を受けられます。

家を出た名義人は住宅ローン控除が受けられない

上記とは反対に、共有名義で住宅ローンの借り入れをしており、離婚してその家を出た場合には住宅ローン控除を受けることができなくなります。これは、「適用を受ける年の年末に住んでいること」という住宅ローン控除の要件を満たせないためです。

この場合には、「離婚と同時に住宅ローンを一括返済する」、「家に住み続ける夫または妻の単独名義に借り換えをしてもらう」などの対策を検討すると良いでしょう。

離婚の際の財産分与により家を取得したケースの住宅ローン控除

中には、離婚の際の財産分与により家を取得するケースもあるでしょう。もし家のみを取得したケースであれば住宅ローン控除については特に気にする必要はありません。ここでは、家とローンの両方を引き取ることになった場合の住宅ローン控除について見ていきましょう。

財産分与で家と住宅ローンを引き取った場合は住宅ローン控除が受けられる

離婚時の財産分与により家を取得してローンの返済を行っていくケースでは、住宅ローン控除が受けられます。一例として、婚姻期間中は夫の単独名義で住宅ローンの借り入れをして住宅ローン控除を受けており、離婚時に住宅ローンを借り換えて妻の名義になった、というケースがあります。この場合、離婚後は妻が住宅ローン控除を受けられるようになります。

ただし、住宅ローンの借り換えを行う場合には返済期間に注意が必要です。もし返済期間が10年未満となってしまった場合には、たとえ住宅ローンの借り換えができたとしても住宅ローン控除の要件を満たさなくなってしまいますので、事前に期間について確認しておくことが必要といえます。

負担付贈与のケースについては住宅ローン控除が受けられない

ただし、離婚時に「負担付贈与」で家を取得した場合には注意です。この場合は住宅ローン控除を受けられません。この「負担付贈与」とは、贈与を受ける代わりに住宅ローンの返済義務などの一定の債務を負担するものです。例としては、家の贈与を受け、その代わりに住宅ローンの残りを返済する場合については負担付贈与にあたります。

住宅ローン控除を受けるための要件の中には「贈与による取得ではないこと」という項目があります。負担付贈与は、その名の通り「贈与」にあたりますので、住宅ローン控除が受けられなくなる、というわけです。

離婚前に家の所有権を移転した場合などが負担付贈与の対象となりますので、住宅ローン控除を受けたいと考える場合には、財産分与として認められる離婚後2年以内に所有権の移転を行うことがおすすめです。

まとめ

ここでは、離婚後の住宅ローン控除について、さまざまなパターンを取り上げて解説してきました。住宅ローン控除を受けられるかどうか確認したい場合には、本記事の「住宅ローン控除を受けるための要件」を満たしているかチェックしてみましょう。

また、財産分与などで家を取得したなどで自分では住宅ローン控除を受けられるか判断しにくい場合には、弁護士や離婚時の不動産トラブルに精通した不動産コンサルタントの無料相談などを活用することがおすすめです。

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