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離婚に伴って発生する名義トラブルの中では、主に不動産にまつわるものが多いです。こちらでは、どのようなトラブルが発生しているのか、トラブルを未然に防止するにはどのような対策が考えられるのかをまとめました。
ケース別!離婚時の名義変更で起こりがちなトラブル事例
相手が名義変更に応じてくれない
離婚時の名義変更で発生しがちなトラブルのひとつとして、「相手が不動産の名義変更に応じてくれない」という点があります。このトラブルの原因としては、費用負担の問題や、財産分与の割合で揉めてしまっているという点が考えられます。また、費用等については問題ないものの、感情的に名義変更を了承したくないために応じないといったケースもあります。
名義変更に応じてもらえない場合の対処法
相手が名義変更に応じてくれない場合には、まずは弁護士を介して交渉を行う方法が考えられます。それでも応じないようであれば、離婚調停や審判によって不動産の名義変更について交渉することになります。また、費用が問題となっているケースについては、費用負担を明確にし、離婚協議書に記載するといった方法もあります。
住宅ローンが原因で名義変更ができない
名義変更のトラブルとしては、住宅ローンが原因で名義変更が行えないといったケースも考えられます。ローン返済中の名義変更は基本的に不可となっています。
名義変更ができない場合の対処法
住宅ローンが原因で名義変更を行えない場合には、さまざまな対処方法が考えられます。例えば、いったん名義はそのままにし、ローンを完済してからの名義変更を相手と約束する、ローンの借り換えを行って名義変更を行うという方法もあります。ただし借り換えを行うには、再度ローンの審査を受ける必要があるため、まずは金融機関への相談が必要となります。そのほかには、リースバックや任意売却といった方法もあります。リースバックは一度不動産を売却し、賃料を支払いながら元の家に住むことができる方法です。
費用や税金で揉める
名義変更に伴って発生する費用や税金について揉めるといったケースも考えられます。例えばお互いが費用を負担したくないと考えているために発生する費用の負担割合がなかなか決まらない場合などです。また、名義変更に伴う贈与税のリスクについても知っておくことが必要です。
費用や税金で揉める場合の対処法
どの程度の費用が発生するのかをお互いに把握するためにも、費用の内訳と相場について洗い出し、その内容を事前に共有しておくことが必要になります。どの程度の支払いが発生するのかをしっかりと認識することによって、冷静に負担する費用の割合について話し合いができるケースもあるでしょう。
また、財産分与としての登記を行うといったように、どのような形で名義変更を進めていくことによって贈与税が非課税となるのかを知っておくのも大切です。
名義変更を放置したことで起こるトラブル
名義変更にはさまざまな書類が必要となるなど、手間がかかるために放置してしまうケースもあります。「いつか変更しよう」と先延ばしをしているうちに、相手との関係が悪化するなどして名義変更の手続きがスムーズに進めにくくなるといった状況に陥ってしまう可能性も考えられます。
名義変更を放置してしまう場合の対処法
まず、名義変更を放置してしまうとどのようなリスクが考えられるのかを知っておくことが重要です。例えば、相手の名義となっている家に自分のみが住み続けている場合、知らない間に家を売却される可能性もあります。不動産の売却は名義人の同意のみで行えるため、いつの間にか第三者の名義に変わってしまうことも考えられます。
このように名義変更を先延ばしにするとトラブルが発生する可能性もありますので、早めに専門家に相談し、名義変更の手続きを行うことが重要といえます。
トラブルを未然に防ぐために押さえるべきポイント
離婚協議書・公正証書に詳細を明記する
トラブルを未然に防ぐには、まずは離婚時の条件をしっかりと両社間で取り決め、その詳細内容を離婚協議書に記載するといった方法があります。さらに、手間や費用はかかるものの離婚協議書を公正証書にしておくことで、もし相手が約束を守らなかった場合でも裁判を行わずに強制執行ができます。
住宅ローンを借り換える
名義変更ができないというトラブルを避ける方法としては、住宅ローンの借り換えを行うことで名義変更を行う方法があります。ただし、借り換えを行うには再度金融機関の審査を受ける必要があるため、必ずしも借り換えができるとは限らないという点には注意が必要です。
弁護士や司法書士に相談する
名義変更に関する手続きや話し合いをスムーズに進めるためにも、弁護士や司法書士に相談する選択肢もあります。専門家に任せることによって、トラブル発生時やさまざまな手続きをお任せできますので、話が進まない・手続きを放置してしまうといった状況を防げます。
専門家に相談するメリット
トラブルの解決がスムーズになる
弁護士や司法書士といった専門家に相談すると、トラブルが発生した場合にスムーズな解決に繋げられます。例えば費用面や財産分与で揉めてしまった場合など、本人同士でいくら話し合っても解決するのは難しいものです。専門家が間に入ることによって、話し合いを進められます。
複雑な手続きを代行してくれる
名義変更には多くの手続きが発生しますし、用意しなければならない書類もさまざまです。専門家に依頼すればスムーズに手続きを進めてくれます。手続きに関連する負担を減らせます。
法的なリスクを回避できる
弁護士や司法書士など専門家に依頼する大きなメリットとして、その法的な知識と経験が挙げられます。相談することによって法的な問題をクリアにしながら手続きを進めてもらえますし、潜在的な法的リスクに対する対策についても提案してもらえるため、将来的なトラブルの防止にも繋がります。
不動産あんしん相談室
神田 加奈氏
名義変更に関するトラブルにも対応
不動産の名義変更を行うにあたっては、さまざまな問題やトラブルが発生することがあります。中には、自分だけでは解決が難しそうなトラブルを抱える場面もあるかもしれません。このようなトラブルを解決するには、やはり専門家に相談することがおすすめです。不動産あんしん相談室では、全国の弁護士と連携しており、名義変更に関するトラブルなどの相談ができます。サイトから不動産トラブルに精通している弁護士を探せるため、ぜひ参考にしてください。
離婚と名義変更でよくある質問
離婚後、元配偶者と連絡が取れない場合はどうする?
離婚後に元配偶者と音信不通になり、必要な手続きが取れなくなってしまうことがあります。この場合には、まずは共通の知人に尋ねる・住民票を取得して現在の住所を調べるなどして連絡を取るなどの方法が考えられます。ただし、それでもわからない場合は弁護士など法律の専門家に依頼するといった方法もあります。
弁護士費用はどのくらいかかる?
離婚にともなう財産分与や名義変更で悩んでいる場合には、弁護士などに相談・依頼することによりスムーズな手続きに繋げられます。この場合の費用については、依頼内容や事案の複雑さによって変わってくるため、実際に依頼する際に確認した上で依頼するかどうかを検討することが必要となります。
名義変更をしないまま元配偶者が亡くなったらどうなる?
名義変更を行わないままに元配偶者が亡くなった場合には、相続において権利関係が複雑化する可能性があります。この場合、不動産は再婚した配偶者や子供などに相続されるため、元夫の再婚相手から退去を要求されるなどトラブルが発生する可能性も考えられます。
法律の専門家によりトラブルの解決に繋げられる
離婚時の名義変更に関連したトラブルはさまざまなものが考えられます。中には自分では解決するのが難しいといったものが出てきますが、その場合に必要なのは正しい知識と専門家の助けです。弁護士や司法書士など、専門家の対応によってスムーズな解決に繋げられますので、問題が複雑化しそうな場合には早めに相談することが大切です。
